20200512
2020.5.12
ゴールデンウィークも「STAY HOME週間」となり、緊急事態宣言も4月5月をまたいで延長となりました。それに伴い今回もオンラインでのミーティングです。
前代未聞の状況下でどのようにリハーサルを続けていくことは試行錯誤の連続ですが、オンラインならではの要素の積み上げや発見があります。
例えばオンラインの特性とはなんだろうか?ということ。
オンラインでは基本的に雑味の取り除かれた「情報」のやりとりになると感じています。対面でのやりとりではその人の感じている緊張感や空気感など計量化できないノイズのようなもの、いわゆる「空気」と呼ばれるものも伝わってきます。そこには言葉や見た目以上に豊かな情報を含んでおり、それらがそぎ落とされた時に残る情報とはどのようなものかは興味深いです。
他にもそぎ落とされるものとして興味深いのは「過程」です。これはこの作品のリハーサルではなく俳優の方々と行なっている戯曲を読んだりする稽古会があり、そこでの発見なのですが、オンラインには行き帰りの「過程」がない、という発見。スマホやタブレット、パソコンの電源を入れてブラウザやアプリを起動すればすぐに「場」へアクセスできる。普段なら稽古場までの道すがら電車に乗ったり自転車で移動したり、その「過程」にも自転車では走っていて風が気持ち良いことや、満員電車で不快な思いをしたり稽古の内容を振り返ったり、実はいろいろなことが起きているということは再発見でした。それらも含めての出来事だということ。
リハーサルの内容としては基本的には雑談です。
外出自粛期間どのように過ごしているか、どのようなことを感じているか。またこの状況下で公演をすること自体が設定したテーマとは別に、図らずもメッセージ性を帯びてしまうこと、など。
雑談の中からポロポロと作品のヒントがこぼれ出てくるのは面白いです。
雑談ばかりではなく、創作の宿題も出させてもらっています。
おそらくリハーサルができるようになった時にその場で振付などの要素を考えてもらう時間はあまり取れないと思うので、今のうちに個人で作れるところは考えてもらおうという目論見、です。
宿題の内容に関しては、次ページに。